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クリフト・バーンスタイン。
18歳。職業、王宮専属神官。騎士団副団長。
そしてもうひとつ。これは公にされていない。
スイーパーコードネーム「リボルバー」

神々の中には、残虐、背徳を司る神がいる。
王宮専属神官であり、宗教国家の騎士副団長ながら、敢えて血を浴びるであろう大剣を自ら握り、振るって進むということは、“そういう”ことである。

バーンスタイン家は、言い換えればサントハイムの闇を代々背負うことで、歪みを孕みながらも大きくなってきた。全ては王が為、国が為。光が強ければ、闇もまた同じく強くなるように、バーンスタイン家は、いまやサントハイムでは揺るぐことが無いほど、権力面でも資金面でも、また人脈や人望面でも大きく膨れ上がっていた。

バーンスタイン公爵は、誰とも結婚をしなかった。誰かしらに好意は持てども、心より愛せぬ体質であったから。愛を知らぬ彼は、孤独に耐えかね、怪物のように膨れ上がったこの家も終わりにしよう、分家たちに役割を分担させれば良い。そう決めかけたとき、ゴッドサイドの孤児院で見つけたのが、自分の苗字すら持たずに生きるクリフトであった。孤高の公爵は、どういうわけだかクリフトを息子として連れ帰り、ありとあらゆる教育を厳しく施した。

公爵の息子となったクリフトは、一切を逃げ出すことなく、水を吸う海綿のように全てを吸収していった。元々からの有能さゆえに、あちこちで多くのやっかみを受け、嫌がらせの数々を受けても、それでもどこ吹く風だった。

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